ウチョウランの紅一点花は,いわゆる「メンデルの遺伝の法則」に従って遺伝します。
(紅一点が劣性、標準が優性)

ところがオキナワチドリの「紅一点花」は、遺伝形式が複雑です。
というのも、オキナワチドリの「紅一点」は細かい紅点が多数集まった結果、一個の斑紋のように見えてい
るからです。つまり遺伝的に「紅一点」と多大点花はまったく同一で、単に点の集まり具合が違っているだ
けです。「紅一点花」の実生が多点花ばかりになることがあるし、多点花の実生から「紅一点花」が出る場
合もあります。

 紅点の総面積は株ごとにだいたい決まっていて、大きくは変化しません。ですが点の位置は、同じ株でも
花ごとに微妙に違います。ですから年によって「紅一点」だけになったり紅ニ〜紅三点花(そんな言葉はない
が今作った)が咲いたりします。

 また、花の大きさは栄養状態や日照条件で大きく変わるため、大きな花が咲いた時は多点花なのに、小
さな花が咲くと点が唇弁(しんべん:オキナワチドリの一番大きな花弁)の中央に集まって紅一点花になることも
あります。




















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