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 葉の変異

 オキナワチドリには葉の幅が細い個体と広い個体があります。日あたりが悪いと葉が
細くなり、日光が当たると丸い葉になってくるため自生地で見てもはっきりと区別はでき
ません。しかし、栽培場で同じ条件で育ててみると・・・

     細葉タイプ           広葉タイプ
 
 葉幅の細い・広いは花幅の細い・広いとは一致しません。丸弁花で細葉のもの、細弁
花で丸葉のものもよく見かけます。また、前述のように環境条件で葉の形が大きく変化し
ますので、葉姿から花の形を推定するのはほとんど不可能です。

 葉と花の特徴が一致しないので、品種改良して「良い花」で「良い葉姿」のものを作り出
すのは大変ですが、逆にいえば花型と葉姿を自由に組み合わせられるということでも
あります。

 葉の地域差

 沖縄系の個体は葉が地面にはりつくように育ちますが、鹿児島系(奄美、屋久、喜界)
の個体は葉が立ち上がります。

      沖縄本島産               屋久島産

 ただ、この特徴も日照などの条件に大きく影響され、日照不足だと両者とも葉が立ち
上がって区別できなくなります。また、鹿児島系も生育が進むと葉が寝てくるため花時に
はほとんど差がなくなります。

 斑入りなど

    「明け雲」         「磯の白波」         「綾雲」      無銘(交配実生)

 ほとんどの斑入りは遺伝性がないため、交配育種の対象にはなりません。
逆にいえば希少性があるため、山野草マニアに好まれるようです。

その他

     羅紗     散り斑(遺伝性・非ウイルス)     甲竜           管葉 

 




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