標準花 〜地域変異について〜


 前ページで紹介した花、つまり

<鹿児島系標準花>
 (奄美大島産)
・地色は淡紅色
・唇弁(一番大きい花弁)の中央に小さい斑点が少数

が、鹿児島県内の各島でもっとも多く見かけるタイプです。



 一方、沖縄本島(と周辺各島)の個体群は、鹿児島系と少し違いが見られます。

<沖縄系標準花>
 (沖縄本島・読谷村産)
・地色は白に近い淡紅色
・唇弁の斑点が大きめで、数も多い

ただし、沖縄にも鹿児島タイプに似た個体がまったく無いわけではありません。(めったに見かけませんが)
 (沖縄本島・恩納村産)

形態的に見た印象では
「沖縄ー鹿児島は個体群として分化しつつあるが、別亜種とするほどの違いはまだ生じていない」
という感じです。

鹿児島系と沖縄系の遺伝子的距離がどの程度あるのか興味深いところです。
どなたかDNA解析してみませんか?





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