オキナワチドリの人工交配 


 オキナワチドリの花粉はダンゴ状のかたまりになっていて、粘着体のついた柄がありま
す。これを「花粉塊(かふんかい)」といいます。
    
左:オキナワチドリの花粉塊は、花の中央の赤黒い部分(葯室:やくしつ)の中に入っている。
中央:先端を削って細くした爪楊枝で葯室の中をさぐって、花粉塊を取り出す。
右:花粉塊の拡大像。柄の先端に粘着体があり、そこを触ると楊枝に付着する。


 花を正面(やや下方)から見たところ。
  
左:葯室の下の光って見える部分が「柱頭(ちゅうとう)」。一般植物のメシベ先端に相当する部分。
  柱頭に花粉塊をこすりつけると果実ができる。

右:正面模式図。葯室は左右一対あり、それぞれに花粉塊が入っている。



花を側面から見たところ。
   
 葯室から花粉塊を取り出して柱頭にこすりつけます。


 
 オキナワチドリの花粉塊は押すと崩れて粉状になる。柱頭全体にまんべんなくこすりつけてやる。


 十分な量の花粉が付着すればほぼ100%結実しますが、親株の栄養状態が悪いと、
結実しても発芽力のある種子が得られない場合があります。








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